12月9日(金)第2回米山ゼミ

第2回米山ゼミ

「有機農業の現状」
講師/宮崎徹氏(宮崎ふぁーむ)


兵庫県丹波市市島町にて、宮崎徹さん・早織さん夫婦が営む“宮崎ふぁーむ”。現在50aの畑と20aの田んぼで、年間30種類ほどの野菜と米を生産。“安心・安全・美味しい”を目標に、農薬・化学肥料を使わない農業に取り組んでいる。また“新鮮野菜の宅急便”として季節野菜5~7品目のセットを会員に届けたり、出来た野菜で野菜料理・スイーツを作り“のらくらキッチン”として提供もしている。“農を楽しむ・食を楽しむ”をモットーに、農業の様々な可能性に挑戦する2人をゲストに迎え、第2回講義は始まった。

はじめまして。米山さんから紹介していただきました宮崎です。人前でしゃべるのは苦手なのですが貴重な経験ですし、有機野菜に携わる“宮崎ふぁーむ”の現状も知っていただければと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。


「やっぱり農業がやりたい!」と脱サラ。

農業の道に入ったのは今から7年前になります。それまではサラリーマンをしていました。大学時代は農学部で、農業というよりもバイオテクノロジーなどに興味があったのですが、結局三回生では農業土木を選択しました。卒業後は土木の設計の仕事を2年ほど、それから車の仕事を5年ほどしていましたが、常に「農業をしたいなぁ」という気持ちがありました。でも色々な人に相談すると「農業の世界で食べていくのは厳しい」と言われ…、また行政などに相談すると、「貯金も1千万円ないと無理だよ」と言われ・・・。でも「農業をやりたいなぁ」という気持ちは日に日に大きくなるばかりで。図書館などで農業で成功した人の本を読んだりしていると、私にも出来るのではないかと思い、5年務めた会社を何も考えることなくスパッと辞めました。


就農にあたり、“農業人フェアー”に足を運びました。就農相談をしたい人が相談に来るというもので、大阪で年2、3回行われています。偉そうな顔して僕が兵庫県丹波市のブースに座っているのですけど(笑)、僕も就農する前に、ちょうど逆側、つまり相談する側の席でいろいろ農業の相談にのってもらい、市島に決めたという経緯があります。


“有機のさと”市島町の取り組み。

私たちの住む市島町はもともと有機農業に歴史のある町で、農薬・化学肥料が危ないと言われ始めた1970年代頃から、行政のバックアップにより農家と共に有機無農薬の野菜を販売していこうという取り組みが行われてきました。また、Iターン者に対し年齢などのある程度の条件が満たされれば、最初の1年間は月10万円、年間120万円の助成金が出ます。土地は貸してもらえます。田舎なのでどんどん畑が空き、高齢化で農業を辞めたいという方が周りにすごくいるので、新規就農者も贅沢を言わなければそこそこの条件の畑は借りられるのです。有機農家の先輩は畑の面積をどんどん増やしていっています。
こうして新規就農者を支援するということが丹波の特徴のひとつだと思います。丹波での新規就農者のほぼ100%が有機農業をやりたいということなので、そういった意味でこの地域は理解があるのでやっていきやすい。また私と同じ境遇で、街から脱サラして農業に従事している先輩農家の方がいらっしゃったので、色々相談に乗ってもらいました。
市島には有機センターという堆肥をつくる場所があります。元々、市島の酪農家の牛糞などが産業廃棄物として問題になっている時期がありました。そのことで行政が有機農業を進めていくうえで堆肥が重要とし、町がバックアップして堆肥センターを建てたのです。


センターの中はコンクリートの壁にいくつもの部屋が分かれていて、牛糞やもみ殻、コーヒー粕、米糠などを混ぜ発酵させて堆肥を作ります。夏場だと1ヶ月くらいで微生物の働きによりきれいな堆肥になります。冬場だと2ヶ月~3ヶ月かかるそうです。


堆肥から湯気が出ていますが、これはまだ生の状態に近く糞のにおいがします。堆肥の山にはパイプが通っており、中にエアーを送って微生物の働きを助けてやります。これを“エアレーション”と言います。これがないと酸素がないところで発酵が進むという嫌気性発酵となり、堆肥に必要ない菌がたくさん出てきてしまいます。
こうして出来た堆肥は袋詰めされ、比較的安く地元の農家に安く販売されます。


これは家の畑まで持ってきてもらえるのですが、ダンプ1台5000円程度でも結構な量があります。この堆肥を入れて野菜をつくっております。
百姓になりたいと思った時、農薬を使うことはまったく考えていませんでした。というのは、小さいころ父親が自然が好きで、よくキャンプへ連れて行ってもらったり、山や川へいった経験があったりで、自然に出来る限り負荷をかけたくない想いがあったんだと思います。どうしても農薬をまくと必要以上に動物や虫を殺してしまいますので。有機農業にこだわったというよりも、農薬を使わない出来るだけ自然に近い方法で農業をしたいという想いです。


丹波と農業を愛する、“あいたん倶楽部”を結成。

もともと有機農家は少量多品目栽培が多いのですが、これは昔からある栽培法で、この畝に大根、こっちに白菜、こっちキャベツというように、畝に違う品目の野菜を植え、いろいろな野菜を栽培することです。これにより病気や害虫被害のリスクを分散させることができます。市島町でも先輩の有機農家はこの栽培をしてきましたが、そういう先輩方は都市部に消費者団体の客さんがいてまして、市島有機農業研究会という生産者団体では神戸にお客さん100人を抱えているのですけど、そういう消費者団体相手にいろいろな野菜を収穫して詰めて送る“提携”という形をしてました。でも、僕らみたいに新規で入る者にとっては、お客さんを見つけることがなかなか難しく、少量多品目栽培では手間暇もかかります。畝ごと違う野菜をつくっていると、収穫が終わっても隣の畝にはまだ野菜が残っていることもあります。トラクターで畑を鋤きたいけれど、隣に野菜があるのでできない。ひとつの畑で同じ作物をつくる形でやっていくのが理想ですが、なかなか今まで有機農家はそういう形ではやってきていませんでした。
しかし、僕らは少量多品目栽培から少し品目数を絞り、一枚の畑をひとつのものでやっていく中量中品目栽培を始めました。それに賛同してくれた人たちで“あいたん倶楽部”というグループをつくり、出荷しています。“あいたん倶楽部”は“Iターン”で丹波に来た者、そして“丹波を愛する”という意味です。農家は自分のところが忙しいので、なかなかお互い協力し合うというのが難しいのですが、僕らは空いている時間を見つけて、忙しい作業のときはお互い手伝い合うというスタイルをとっています。


「ニンジンは種が小さいので間引きが必要ですが、これを使うと5cm間隔に設定されているのでその必要がありません。こういう機械もグループでお金を出し合って共同で購入してます。2筋同時に蒔ける優れものです。」
こうして出来たニンジンを地元の学校給食にも出荷するなど、“あいたん倶楽部”では新しい取り組みも始めている。


野菜のおいしさは土で決まる

今までは先輩農家の話を聞いて肥料等も考えてやっていましたが、なかなかおいしい野菜ができなくて…。グループで協力し補助金を利用して、土壌を測定する土壌分析機を購入しました。土の成分、どういった肥料分があるか、何が足りないのか…などを測りながらよりよい土で野菜をつくっています。畑の土を取ってきて、薬品でろ過し、そのろ過の水に試薬を何滴か入れて測ると発色します。


これをパソコンで成分を調べます。有機栽培で成果を上げるには、作物が必要とする肥料を適切に施すことが大切です。
肥料を買いに行った際の写真です。


このようなところで有機の肥料が売っております。窒素、リン酸、カリといった肥料分を含む微量要素をうまく利かすことによって、より形のきれいな味のいい野菜をつくるようにしています。


害虫、獣、災害…自然との闘い。

野菜を無農薬でつくっていると苦労は多いです。“援農”として何人かに来てもらい、みんなで芋虫をつぶしたことがあります。僕は素手でつぶすことができますが、参加者には酷だということで、ビニール手袋をしてもらいました。ダメな人は地面で踏んだりして。僕は小さな頃キャベツ畑で葉をちぎり、青虫が蝶になるまで育てていたことがあるので、蝶の幼虫は気が引けるのですが、こちらも生活がかかっているので、「すいません…」とつぶしています。
ゴマにつくゴマ虫は、取ろうと思っても足がいっぱいあるのでなかなか取れません。引っ張ろうとすると暴れてもがいてすごいです。顎をカチカチと音を鳴らせて、ぶるぶる震えて、これはもう大変でした。
敵は害虫だけではありません。9月の台風15号の時は、池から水があふれうちの畑が水没しました。ここにはニンジンを蒔いたあとで3~4㎝出ていて、その周辺にもみ殻を蒔いていたのですが、見事に隠れて水没しました。これは半泣きでした。近所の人が手伝ってくれて、溝を掘ったり、水を外に出したりして、3,4時間でなんとか水は少し減りました。水浸しになった水路に土嚢積んで。何とか助かったニンジンは、数日前から集荷しています。
鹿やイノシシも出てきます。幸いサルはいないのですが、サルは本当に賢いので、どんな防ぎ方をしても無理です。鹿の場合はネットなどである程度は防げますが、やはり冬になると餌がなくなるので、おいしそうな野菜があると食べたくなるのでしょう。ネットの下にもぐったり、ネットを噛みちぎったりして、どんなことをしてでも入ってこようとします。なので、ネットを重ねたりしながら、獣害から守っています。


宮崎ふぁーむの野菜たち。

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畑で撮ってきた写真を見せながら話を進めていく宮崎さん。野菜が成長過程でみせるさまざまな面がスライドに映し出される度、その意外な姿・エピソードにゼミ生からは「お~!!」と感嘆の声があがった。
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種を128個穴の空いているトレーに土を詰めて、穴空けて、ひとつぶひとつぶ種を落として蒔いています。


発芽しかけた茄子です。夏野菜なんですけど、種まきが2月ぐらいで寒い時期なので、ホットカーペットの上に並べて発芽させ、上はシートで覆って保温しています。ある程度大きくなったら、今度はハウスの中に持って行って、ビニールトンネルというビニールをかけます。かなり温かくしないと育ちませんので、苗をつくって畑に植えるという形です。 


ひも茄子です。25㎝ぐらいの長さで柔らかい。炒めて塩をぱらぱらっとかけるだけですごくおいしい。漬物などにもできます。


ミニパプリカが色づいてきたところです。パプリカは唐辛子と同じ種類で、全ての果実はもとは緑です。緑から赤に、緑から黄色に、品種によって違いますが、そういった感じで色づいて、色づくと甘みを増しておいしく食べられます。


オクラの花です。最初に来たときは、こんな花が咲くのかと驚きました。


稲刈りの時です。稲刈りの後、天日干しすることにより味がおいしくなります。機械で1日かけて乾燥させることが多いのですが、この時は昔ながらの方法でやってみました。すると味が違うのです。稲を束ねて逆さまに干すので、干している間に養分が下がって実の先の穂の方にいき甘味が増すのですね。

そしてこんな1ショットも。


「今年の一月ぐらいですかね、雪がすごくて大変でした。夏は暑いし、丹波では雪は積りますのでなかなか大変なんですけど、農作業をしていると、このような虹がでると、百姓やっていてよかったなと思いながらつい写真を撮ってしまいました。」



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生産者の想いがこめられた野菜たち。
「種から芽が出てひとつの野菜になる、本当に売りに出すときには娘を嫁に出す気分になります。泣くことはありませんが…野菜にここまで育ってくれてありがとうと思います。あと野菜たちを育ててくれる自然に感謝をしています。」
この徹さんの言葉は「今まで以上に感謝していただかなくては!」とゼミ生たちにそっと気づかせた。
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中学生が1週間、地元の施設や商店を手伝い、将来の自分の仕事を見つけようという取り組み“トライやる・ウィーク”は、宮崎ふぁーむでも行っている。
「うちの畑にも中学生に来てもらってお手伝いしてもらっています。年1回なのですけど、苗の植え付けとか、畑の手入れとか手伝ってもらっています。」

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農業は自然との闘いでもあるが、自然に励まされることもしばしば。
「サラリーマンをしていますと建物の中での仕事なので、季節をなかなか感じることが出来ません。でも畑に出て作業をしていますと、セミが鳴き出すのが今年は早いなぁとか、盆過ぎに鈴虫が鳴き出したりと季節を肌で感じられる。その瞬間、農業をしていてよかったなと思います。例えば夏と冬では太陽の沈む位置が違うとか、些細なことなのですが、私自身小さい頃から自然が好きだったことありますし。もちろんお客様に野菜を美味しいと言ってもらえることも嬉しいのですが、それ以外に畑で作業する上ではそういったところにありがたみを感じます。」
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妻の早織と申します。結婚を機に、住んでいた大阪・堺から市島に来て農家の嫁になりました。もともとOLをしていましたが食べることが好きで、食に興味があり、フードコーディネーターの資格を取りました。またアトピーだったこともあり、有機野菜に興味がありました。主人とは2008年のアースデイ神戸というイベントで知り合ったのですが、そのようなイベントの話も含めて、食、料理に関することをメインにお話させてもらいます。


B級野菜が華麗に変身。

やはり有機野菜でつくっていると、形の悪い売れない野菜がたくさん出てきます。上だけ虫にかじられて下は大丈夫なもの、収穫しているときに折ってしまったもの。これらを2人で消費するにも限度がありますので、何か商品にできないかと思い、街に出るのも好きなので、イベントに出店し加工品として売っています。


11月のアースデイ大阪(2010年)に出店していたのですが、テントの中で野菜を売り、その隣で私がスイーツを売りました。ごぼうの出来が良い年だったので、ごぼうを5㎜ぐらいのみじん切りにし、バターで炒めて、塩味を利かせて、ナッツ風のクッキーを作りました。とても好評だったので今年もやりたかったのですが、ゲリラ豪雨がひどくて見事にごぼうは全滅してしまいました。ごぼうは根菜なので水が溜まると、葉っぱがみるみるうちに枯れていくのです。
小松菜と黒ゴマの米粉スティックケーキは、小松菜をペースト状にしたものを生地の中に練り込んで、黒ゴマとつくりました。米粉は市島産の合鴨農法です。
スイートポテトは安納芋、紫芋、鳴門金時の3種類。これも折れてしまったもの、虫にやられたものを使いました。それぞれの甘味を活かして、砂糖を入れなかったり、はちみつだけにしたり、砂糖の量を変えたりして楽しんでつくりました。良くつくるのは米粉のトルティーヤで、米粉と強力粉を半々で練った生地を薄く延ばして焼いたものに、ごはんを生地に挟んで蒸しています。例えば、大根の根と葉っぱとをネギ味噌風味にしてご飯に混ぜてそれを生地に挟んで蒸して。イベントは5月に出たり11月に出たりとさまざまなので、その時に穫れる野菜を使って販売しています。


「すごく不細工な大根です(笑)。このように2股、5股になったものは売れないので、切り干し大根にします。“ゆで干し大根”ってご存知ですか? 一度ゆでたものを干すと、触感もうまみも凝縮されて、味の濃い切り干し大根になるのです。これは八百屋さんに教えてもらいました。」


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シチュー、ドリア、おせち料理まで野菜を自由自在に操る早織さん。その腕前は至る所で発揮されている。
「市島町が行っているイベントに2泊3日有機農業ワークキャンプがあります。農家に興味がある方を対象に3日間ガッツリ農作業を手伝ってもらうというイベントです。このときは30人ぐらいいたのですかね、夕食の料理を私が担当させてもらいました。地元の農家さんの野菜、養鶏家の方の卵を使ってつくりました。」
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「加工場をつくりたい」その夢と現実。

野菜からつくるのはスイーツだけではありません。ニンニク醤油は岡山の昔からある醤油屋さんの醤油を取り寄せて、自分のところのニンニクを使って販売しました。玉ねぎドレッシングは、新玉ねぎとお酢と砂糖をミキサーにかけて作ったのですが、これが意外においしくて。市販のドレッシングがもう食べれなくなるくらい自画自賛してしまいました(笑)。
このような加工品を販売していきたいという思いもありますが、大々的にするには加工場という施設が必要になってきます。今、よく六次産業化と言われているのですが、一次が生産、二次が加工、三次が販売流通までやっていく。全部を含めてできると、私たちもB級野菜も使えて、すごくありがたいのですが、その加工場をつくるには全部施設を整えないといけない。家にその加工場をつくろうかと思ったのですけど、施設や農家民宿の老朽化、建替えを考えると、私たちには手が届かないという面もあり、なかなか踏み出せないところではあります。
あと、忙しいお母さんや仕事でなかなか料理ができないという人に、こういう安心安全な野菜を使ったレトルトや冷凍食品をつくって手軽に食べてもらいたいという思いもあります。長い道のりかもしれませんが、加工場をつくることを目標に頑張っていきたいと思っています。

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「有機農業をしている立場から、その良さをどう消費者に伝えていくべきなのか?何を一番伝えたいのか?」というゼミ生からの質問に、2人の考えを答えていただいた。
「“ファーマーズマーケット”というイベントで、街に出て野菜を売ることがあるのですが、その時お客さんと直接お話し、収穫までの過程を理解して買っていただけるようにしています。苦労話だけでなく楽しみを含めてお話しています。出来るだけ顔の見えるところで売ると、ある程度わかっていただけるのではないかと思っています。植え付けのときなどはイベント告知をして、やりたい人に実際に畑に来てもらいます。口で伝えただけではなかなか伝えきれないところもありますので、畑にお手伝いをしてもらっているときに肌で感じてもらうことで、有機栽培を理解してもらえることが大切かと思います」(徹さん)
「スーパーで有機野菜や地場産の野菜というコーナーを設けてくれているところがあります。でも人の流れを見ていますと、結構目立つように有機野菜という表記はされているのですが、素通りされる方がかなりいました。一概には言えませんが、見た目やライブ感あふれる売り場の作り方ということも消費者にインパクトを与えるのかなと思いました。有機野菜と掲げてくれているだけでは、買っていただけないし手にとってくれる人もいないのかもしれません。私たちもイベントに参加して直接良さを伝える機会があると販売促進に繋がるのかなと思いますが、スーパーだとそうはいかないので、もっと手にとってもらえるような野菜作りということもすごく大事なことだなと思いました。」(早織さん)
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のらくら夫婦、これからの夢。

“のらくら”は“農を楽しむ、食を楽しむ”を意味しているのですが、“体験型農家カフェ”というのもやっていけたらと思っています。野菜はどうやって作られているのか、子供も大人も最近知らない人が多いと聞きますので。私自身農業をし始めて、こんな花が咲いてこのように実をつけるんだ、と知らないことがたくさんあったので、そういうことを体験してもらいたい。よく収穫だけを行う“観光農園”はありますが、私はもっとがっつり関わっていただきたいと考えています。来てもらって収穫し、それを食べるだけではなく、今の時期ではこういった作業をしていますとか、その時そのときの作業を体験していただくことが大切ではと考えています。
そして作業して下さった方に穫れたての野菜を食べてもらうという空間を整えていくのも私たちの夢です。野菜というのは焼いたり蒸したりするだけで十分おいしく、塩をかけるだけで甘味が引き立ち、立派な一品になりますので。農作業も体験し、簡単で素材の味を楽しめる料理を食べてもらうというのを“のらくら体験”の中でやっていけたらと思っています。


ブログ「のらくら夫婦 丹波からの野菜便り」
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